【自分の体は自分で操作!】成長期から意識したい自律神経の話

まもる力

‘‘自律神経じりつしんけい’’というこの言葉。皆さんもおそらく聞いたことがあるのではないでしょうか?でも、それがどんなものか分かっているなんて、ましてそれを意識して過ごしているという人は少ないと思います。

実はこの自律神経を意識することで

  • 身体の回復力が上がる
  • いざという時、力が発揮しやすくなる
  • 気持ちが安定する
  • 怪我を予防できる

こんな沢山のメリットがあります。だとしたら、どうでしょう?運動をするにあたって、普段自律神経のことを意識しないで過ごすというのは、少しもったいない感じがしませんか?

スポーツをする人にとって、疲労やメンタルをコントロールできることは大きなプラスになりますね。

本当にそんな効果があるとして、‘‘自律神経を意識する’’ってどうしたら良いの??

自律神経を意識して過ごすということは、生活習慣を見直すことことと一緒です。私生活の中で、何気なくしている行動・過ごしている時間が、実は自律神経を乱す要因になっている可能性があります。私生活を見直すだけで自律神経を自分でコントロールすることができ、それがスポーツのパフォーマンスに直結することもあります。


今回の投稿では、

  • 自律神経の基礎知識
  • 自律神経とスポーツの関係
  • 自律神経のコントロールの仕方

についてまとめてみました。また自律神経が大いに関係する障害について、下の記事もぜひ合わせて確認してみてくださいね。今日も身体のことを一緒に学んでいきましょう!

結論

  • 自律神経は心臓など命に関わる身体の働きを調節する神経で、24時間365日絶え間なく自動で働いている

  • 「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、身体のON/OFFをコントロールしてくれている

  • 自律神経が乱れると、身体の成長が邪魔されたり、疲労回復が遅くなるなどスポーツ選手にとってマイナスなことが多い

  • 自律神経は正しい生活習慣を身に着けることや適度な運動をすることで間接的にコントロールすることができる

  • 自律神経は乱れるもの。完璧を目指さず各々の身体に合った合格点を目指し1つずつ生活を作りあげていくことが大切

自律神経とは

自律神経は身体のON・OFFをコントロールしている

交感神経と副交感神経

身体をめぐる神経を専門的に分類していくと以下の図のようになります。
ここでは自律神経は交感神経と副交感神経に分かれているということをおさえればOKです

そして、自律神経は自分の意思ではコントロールすることができません

自律神経は自分の意思でコントロールできない分、寝ている時なども「心臓を動かす」「血圧をコントロールする」など、人が生きていく上で欠かせない働き休みなくこなしてくれます。

役割

自律神経の役割をもう少し細かく見てみましょう

脳から伸びた自律神経は各臓器(心臓や胃など)とつながり働きを調節しています。そして、交感神経・副交感神経どちらがメインで働くかにより体調をコントロールしています。

交感神経がメインで働く → 身体をアクティブにさせる
副交感神経がメインで働く → 身体をリラックス状態にさせる

交感神経/副交感神経はシーソーのような関係で働き、身体を活発にしたり落ち着かせます。交感神経がメインで働いている時は副交感神経はおとなしくなります。逆もまたしかりです。


では、どうやって身体を活発にしたり落ち着かせたりするのでしょうか?

自律神経は、心臓や血管などの血流に関係する場所、横隔膜などの呼吸に関係する場所などに集中して繋がっており、血流や呼吸の増減をコントロールしています。

例えば、心臓についた自律神経は、心臓の速さを調節して血流を調節します。また、肺(横隔膜)についた自律神経は呼吸の回数を調整してくれます。そして、交感神経・副交感神経のどちらをメインで働かせるかで心拍数が増えたり減ったり、呼吸が速くなったり落ち着いたりします。

心拍数を増やして全身に血液を行き届かせ‘‘動く身体’’にしてくれたり、夜は胃を活発にし栄養をたくさん吸収することで回復を促してくれたりと、24時間休みなく身体をコントロールしてくれる。それが自律神経です。

自律神経とスポーツ

戦う身体にしてくれる
疲労回復を早くしてくれる

交感神経は身体をアクティブに、副交感神経はリラックスモードにしてくれると話しました。これは、スポーツをするみなさんにとってとても関係のあることで、スポーツ前には体を動かしやすい身体にしてくれ、スポーツ後は回復を促してくれるという、スポーツ選手は絶対に大切にしたい身体の仕組みなんです。

自律神経が正常に働くことで、スポーツには以下のようなメリットがあります

自律神経は戦うべき時に戦える身体を作り、休む時にベストな状態で休める身体にしてくれます。それは当然、スポーツのパフォーマンスに直結していきます

最強の生活習慣

朝しっかり起き

夜しっかり寝る

自律神経について少し理解をしていただけたでしょうか?自律神経は身体の状態をアクティブに、あるいはリラックスさせる効果があると言うことでしたね。

自律神経が乱れると、ハンドルが壊れた飛行機のように身体がコントロールを失い暴走してしまいます。それは例えば‘‘腹痛’’や‘‘イライラする’’あるいは‘‘集中できない”など、色々な症状として現れます。

それなら、自律神経をコントロールするためにはどうしたら良いの??

それは簡単です。正しい生活習慣を送ればOKです。

近年はスマホの普及によって私たちの生活はガラっと変わりました。SNSによって仲の良い友達や有名人との距離がグッと縮まり、夜寝るときには‘‘気づけばこんな時間!’’なんて経験を誰しも一度はしたことがあるのではないでしょうか。ここでは正しい生活習慣が必要な理由を説明します。大事な試合前ならば尚更、生活習慣の「優先順位」を見直していきたいですね。

シーソーの関係

交感神経・副交感神経は、力を発揮しやすい/しにくい時間帯がある程度決められています。それを表したのが下の図です。

交感神経:朝方から力を発揮し始め、昼ごろ一番活発になる
副交感神経:夕方頃から力を発揮し始め、夜中に一番活発になる

体をアクティブにする交感神経が働くから、私たちは朝目を覚ましたり、日中活動的に動くことができます

逆に夕方から副交感神経が働きやすくなるから、眠くなったり、寝ることで身体の疲労をとってくれるんだね!

その通り!そのため、力を発揮しやすい時間帯に力を発揮させてあげないと、体調も乱れやすくなってきます。

自律神経の乱れって?

自律神経の働きは様々なことで乱れていきます。それは、上手く働かない状態な時もあれば、逆に働きすぎてしまって体調を崩すというパターンもあります

働くべき時に働きすぎもNG。また活動するタイミングは合っていても、十分に機能していないパワー不足の状態も自律神経が乱れていると言えます

自律神経は自分の意思とは無関係に働きます。そして絶えず外からの刺激に影響を受けて、交感/副交感神経の優劣をコントロールしています。その外からの影響が自律神経が正常に働くために良い影響であれば安定して働きますし、悪影響であればリズムが乱れてしまいます。

自律神経を整える3本柱

正しい生活習慣

適度な運動

気持ちのコントロール

自律神経は自分の意思でコントロールできない分、環境や精神面の影響を受けます。その特性を上手く利用して、自律神経を逆に利用していきましょう!

生活習慣

朝は余裕を持つ
30分の早起きがオススメ!
朝イライラすると交感神経のスイッチが急激に入り体の負担が増してしまいます。

夜は睡眠の質をあげる
「暗いこと・静かであること・快適な温度と湿度」を意識。入浴は就寝の2時間前に済ませられると、体温の下り始めに布団に入ることができ寝つきが良くなります。

深部体温は21時頃をピークに下がり始める、つまり、身体が寝る準備を始めます。21~22時を目標に布団に迎えると寝つきが良くなりますよ。

適度な運動

1日の中のどこかで、息の上がらない強度(ウォーキングやストレッチ)で運動を入れたいところ。運動することで血流の循環がよくなり、自律神経にも栄養がたくさん供給されます。早朝散歩や、寝る前のストレッチは生活リズムを整えるのにも役に立ちますね

気持ちのコントロール

身長体重などの身体的なこと以外にも、人間関係・進路など、大人よりも様々な変化が多いのが発育期の皆さんです。そんな中、嫌な気持ちをそのまま持ち続ける・楽しい気持ちを引きずったままにしてしまうと、ずっと自律神経のスイッチが過剰に入り続けは疲労していきます。どうやったら自分は元気が出る、気持ちが落ち着くといったことを知り、実践していきましょう。

自分のテンションの上がる音楽は?落ち着く場所や好きな香りは?など、自分の気持ちをコントロールするには自分自身を知っていくことからスタートです。

最も意識したいこと

自律神経は乱れるもの

さて、散々みなさんに
「自律神経大事だよ」
「生活習慣見直そうね」
と、話してきたのですが、最後に1つだけ意識してほしい大切なことがあります

それは、そもそも自律神経は乱れるものということです

自律神経にとって理想的で100点の生活はおそらく実現困難でしょう。むしろ、乱れないようにと意識しすぎることが逆にストレスになる可能性があります。自律神経は、その時の環境・気持ちで簡単に乱れるものです。なので、気負いすぎずに60点取れればOKくらいの気持ちで過ごしてみてください。

「夜なんとなくで食べてるお菓子はやめとこう」

「今日は疲れてるから、勉強は比較的単純作業なものにしよう」

「朝バタバタしないように夜のうちに明日の準備しとこう」

これくらいの気構えで十分合格点、自律神経の主導権を握ったようなものです

明らかに体調に悪影響を与えている生活習慣の改善から始めて、良い生活習慣を成長期うちから作り上げていくことが大切です

自分の体調に悪影響を及ぼさないで、生活習慣の合格点を探っていきましょう

最後に

今回は自律神経について投稿してみました。自律神経を整える具体的な方法は、検索すれば色々な解決方法が載ってたりします。その中で、今ある生活や精神的にストレスのない方法を探して、小さな変化でもコツコツ行動していきましょう。この成長期からの小さな積み重ねが自分の生活習慣を作り上げ、自分をコントロールする方法になっていきますし、それは大人になっても使えるスキルです。そして生活の変化に伴いコントロール方法は変わってきます。その都度、自分にあった自律神経のコントロールを見つけていきたいですね。

今回は以上です!したっけね。

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