【ココミル Vol.4】シンスプリント

ココミル

ココミル第4弾はシンスプリントです。進学して運動部に入部するなど、スポーツ習慣ができることは素晴らしいことですが、急激に運動量が上がってしまうと怪我のリスクも高まります。シンスプリントはその代表例で、筋力や体の使い方が不十分な状態で急に運動量が多くなってしまった選手に多いです。練習を休んで痛みが治る→練習再開でまた痛みが出るの繰り返しになりやすい怪我ですので、ココミルで当てはまるものがないかチェックしてみてくださいね。

シンスプリントとは

シンスプリントはあしに体重をかけると「すね」の骨が痛くなる怪我で、陸上など走ることが多いスポーツに頻発します。

特徴としては、すねの中央〜足首にかけて、骨の内側に痛みが発生します。長距離ランナーなどに多く見られ、小さなストレスが積み重なって発症する怪我です。

シンスプリントが発生する原因の多くは、ふくらはぎの筋肉の硬さによるものです。

ふくらはぎにはたくさんの筋肉がありますが、シンスプリントの原因となりうるのは、後脛骨筋こうけいこつきん・ヒラメ筋・長趾屈筋ちょうしくっきんなど、ふくらはぎの中でも骨に近い奥の方にある筋肉です。

これらの筋肉の柔軟性がなくなると、土台となる骨をグイグイと引っ張る力が強くなります。

人の骨は、骨膜こつまくと呼ばれる薄い膜で覆われているのですが、筋肉がたくさん使われることでこの骨膜もグイグイと引っ張られることになります。

この引っ張られるストレスが積み重なっていくことで骨膜が傷つき、痛みとして現れたのがシンスプリントとなります。

シンスプリントのココミル

足首の柔軟性

ふくらはぎの筋肉の硬さは足首の柔軟性に影響してきます。また、後述しますが足首の柔軟性がないとスクワットや踏み込みなどの動作に悪影響を及ぼします。

柔軟性の確認は、スポーツ庁も発信している確認方法がわかりやすいので、以下引用させていただきながら説明しますね。

【足首の柔らかさ】自分の身体知っていますか?~室伏広治のセルフチェック~ Ankle mobility(dorsi flexion)

オリンピックでも活躍されたスポーツ庁の室伏さんが実践してくださっています。興味があれば動画をご覧ください。

壁の前で片膝立ちになり、前に置いた足のつま先から壁の間に、握りこぶし1つ分のスペースを取ります。

足の位置を動かさず、そのまま壁まで膝がつくかチェックします。

この時、踵が浮いてしまってはいけません。足が動かず膝がまっすぐに壁につくなら柔軟性としては合格ラインです。

記載されている内容に加えて、個人的な意見としてですが
・膝が内側、外側に逃げてしまう

・つま先が外側に向いてしまう

・膝が壁についても、ふくらはぎが張ってくる

いずれか1つでも当てはまれば、柔軟性は不十分です

つちふまずの有無

足の形もシンスプリントに影響を及ぼします。特に、つちふまずのない‘‘扁平足’’が原因でシンスプリントに悩んでいる選手が多いからです。

扁平足がなぜシンスプリントを生み出すかを説明したいと思います。

シンスプリントは、脛の骨の中でも内側に痛みが生じると記事の冒頭でお話ししました。脛の内側には様々な筋肉が走行しています。

その中でも、ヒラメ筋・後脛骨筋こうけいこつきん長趾屈筋ちょうしくっきんはシンスプリントの一因となっている筋肉で、脛の内側〜後ろにかけて骨にくっついています。

そのため、これらの筋肉が硬くなると脛の骨膜を引っ張る力が強くなりシンスプリントを発症しやすくなります。

足首を拡大してみてみましょう。

上記の筋肉(後脛骨筋と長趾屈筋)が足裏にもぐりこむように走っているのがわかると思います。

そのため、体重が加わりつちふまずが潰されるのと同時にこれらの筋肉は引っ張られることになります。

結果的に、骨膜も引っ張られストレスを受けることになります。

扁平足と正常の状態の体重の位置を比べてみました。正常な足は中心に体重が落ちているのと比べ、扁平足は内側(母趾側)に体重が落ちやすいです。

母趾側に体重がかかりやすくなるということは、その分、内側にある筋肉は影響を受けやすく、シンスプリントの要因になってしまいます。また、体重が重ければ内側に(かかる体重も大きくなるため、脛への負担が増えてしまいます。

動作チェック

動きの確認としては、運動の基本動作であるスクワットや踏み込み動作をチェックします。ここでも、母趾側に体重が落ちやすかったり、バランスが不安定であれば注意が必要です。

踏み込んだ際に、体重が足にまっすぐかかるのが理想的。

足全体に体重がしっかり乗る感覚があれば、自然と膝やつま先の向きは同じになっていることが多いです。

グラグラせずに動けても、つちふまずを潰すような動きをしていてはシンスプリントになるリスクは高い状態です。

動作が正しく出来ない場合、その原因がどこにあるかは人それぞれです。専門家にチェックしてもらい、必要なストレッチや筋力強化を進めて行きましょう!

まとめ

ココミルVol.4はシンスプリントでした。進学し運動部へ入部したことがきっかけで、運動習慣が新しく出来た・運動量が上がった選手に多いこの怪我。スポーツに怪我はつきものですが、シンスプリントは小さなストレスが積み重なって発生する怪我です。それは裏返せば、しっかり予防できる怪我であるとも言えます。これをやればバッチリと言った対策は残念ながらありませんが、ケア時間を確保することもスポーツを行う上で大切な考え方です。自分なりの習慣を身につけて、ベストで動ける体づくりをしていきましょう!

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